講演タイトル：AIが判定？！青学生の秋冬ファッションをチェック
12月15日に青山学院大学にて開催された『青山学院大学シンギュラリティ研究所』のセミナーに、弊社代表の泉が登壇いたしました。トークテーマは、「AI×ファッション」について話すことになり、AIを活用することで、どのようなことができるのか、AIが活用されるどのようなマーケティングが可能になり、どのような変化がファッション業界に起きるのかをお話しさせていただきました。
◼はじめに・・
ファッション業界を取り巻く環境は日々変化しています。大手アパレル企業が赤字に転落したり、暖冬によってコートが売れずに売り上げが伸び悩んだり、一方でコートの生産などは昨年から始まっているため、どのように打っていくかの課題が顕著化やセールだよりの売り方・セールの前倒しの限界など、アパレル業界を取り巻く環境は変化していくとともに、次なる課題もどんどん発生してきます。
◼解決への処方箋
「セール頼み」の売り上げ作りの限界＝売り手都合のマス・マーケティングの限界であり、今後は最適なタイミングで適切なオファーを投げかける必要がある。それは、ユーザー理解にもとづくマイクロ・マーケティングです。
そのマイクロ・マーケティグを実現するには、新たなユーザーエクスペリエンス(利用体験・購入体験)の提供とそれを支えるツールとしてのAIの活用が不可欠です。
その結果、例えばセール期にしか買いにこない人たちに対して、彼らの行動や趣
味趣向、トレンドやニーズなどを把握し、最適なタイミングで最適なオファーを
することにより、セール期以外にも来店・購入してもらえるようにしていくこと
ができるのではないでしょうか？
◼マイクロ・マーケティングの事例
マイクロ・マーケティングの先進国はどこの国でしょうか？
それは、「中国」です。
有名な話ではありますが、一つの事例を紹介します。
イタリアの車メーカーであるアルファ・ロメオが中国市場に参入する際、実際に売れるかどうかのテストマーケティングも含めて、中国の大手決済会社であるアリペイと実施した例になりますが、アリペイは自社内に巨大なユーザーデータ(これまでの決済情報など)を保持しています。
そのデータをもとに、アルファ・ロメオを購入しそうな層をターゲティングし、その層だけにアプローチを実施したところ、350台がわずか33秒で完売したそうです。
これはつまり、ニーズをしっかり把握し適切なアプローチを実施することで、効果的なマイクロ・マーケティングを実現できることを証明しました。
◼ファッションAIによるトレンド分析
今回の講演にあたり、青山学院の生徒の協力のもと、AIによる青山学院生のコーデ分析を行い、秋冬ファッションチェック企画をショーケースとして実施しました。
今回は青学生に10〜11月にかけて日々のファッションコーデの写真を提供してもらい、その写真をファッションAIを提供する株式会社NEWROPE様の「#CBKスキャナー」を活用し、どのようなアイテムや色、素材などの服を着ているのかを分析し、青学生におけるトレンド分析や2018年世界の秋冬トレンドとの比較なども実施いたしました。
◼ファッション×AI
AIのファッションマーケティングへの活用として今後期待されることは、上記で実施したようなトレンドの把握やユーザーの好みやワードローブの把握、そしてそのデータを活用したマーケティングです。
1.トレンドの把握
世界のファッショントレンドを決める見本市やファッションコレクションの写真などAIによる画像解析と分析を行うことにより、データとしてのトレンドを把握することが可能になります。
2.ユーザーの好みやワードロープの把握
ユーザーの日々のコーデを撮影し記録したデータを画像解析し、分析することによるユーザー単位や市場、地域、年齢など様々な分野におけるニーズの把握や個々の好みや所有アイテムを把握することができます。
3.マーケティングデータとしての活用
それらの市場トレンドやユーザーの好みやニーズを把握・掛け合わせることで、ファッションブランドのMD戦略への活用やユーザーの好みや所有アイテムに合わせたレコメンドなどが実現できるようになります。
新たな利用体験・購入体験の提供・創造のために取得・利用可能なデータは増え続けており、それらの把握・分析やレコメンドの実現のためには、AIの果たすべき役割は大きいと言えるでしょう。
弊社では、マイクロ・マーケティングの実現に向けたデータの把握・分析からそのデータを活用したレコメンドシステムの提供などに至るまでの支援をしております。
データの活用方法にお悩みの方、新たなアプローチでのマーケティングを実現したい方、ぜひルグランに一度ご相談ください。
ルグランと一緒にマイクロ・マーケティングを実現しましょう！
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