天気で変わる?!降水量と売上の関係

 
年も明け、寒さがより一層厳しくなってきましたね。

こうも寒い日が続くと、外出するのも億劫になってきますよね。特に雨が降った時は、より一層凍てつく寒さになります。
そうなると、さらに外出するのが嫌になったりしてきますよね。
そういったように、天気や特に雨は人々の行動に影響を与え、その結果店舗の売り上げなどにも影響してくるのではと考えられています。

本日は、売上データと気象データ(降水量)との関係を分析した事例をご紹介していきたいと思います。

■分析手法について
今回の分析手法については、2つの手法を活用しています。
1:基準降水量について
主にアパレル・ファッション商品やスーパー・コンビニ・ドラッグストアで取り扱う商品や季節商品などで、販売数(売上金額)が急増/急減する気温を「基準気温」と呼ぶことがあり、これを気温と販売数の散布図等から推定する手法があるが、今回はこの考え方を降水量に応用したものを「基準降水量」として定義。
2:基準降水量の定量的な推定方法
ある降水量(例えば1mm)を閾値として、「1mm以上の降水量があった日」の平均売上額を求める。この閾値(降水量)をある任意の幅(例えば1mm幅)ずつずらしていき、それぞれの「閾値以上の降水があった日」の平均売上額を求めたのち、その売上額と「降水量なしの日」の平均売上額との売上比を算出する。

この売上比について、隣接する閾値(例えば基準降水量4mmと5mm)の差を求め、この差が十分大きい時に、その降水量を基準降水量と定める。

■分析結果
降水量0mm・0.5mm・5mm以上の降水があった日の売上比

※今回はデータの一部を抽出

■考察
降水量0.5mm・5mm以上の降水量があった日の平均売上額における比率
・今回分析した店舗では、降水量5mm以上の雨が降ると、20%程度売上が下がる。

■まとめ
基準降水量0.5mm~1mm、5mmとすることは今回の分析では有用であると考えられる。
例えば、雨レベルを以下のように4段階に区分することで、人々の行動を左右する降水量の境目の値を見つけることができる可能性がある。

・雨レベル1:降水量 0mm/h
・雨レベル2:降水量 0.5mm/h
・雨レベル3:降水量 1~4mm/h
・雨レベル4:降水量 5mm/h〜

上記のように、降水量や気温などの気象データに様々なデータを掛け合わせることで、人々の行動を分析することができ、天候ドリブンなマーケティングを実現することができます。

TNQLは、今後も気象ビッグデータを活用し、人々にとってより良いサービスを提供していきます。
気象ビッグデータの活用にご興味があれば、ぜひお気軽にお問い合わせください。