ありがとうTNQL  ~気象予報士テンキューラーのキモチ~

TNQLの中で「天気」の部分を担当させていただいております気象情報会社のハレックスで、気象予報士としておシゴトさせていただいております、井原さえ子と申します。どうぞよろしくお願いします。

私は、毎日TNQLがレコメンドしてくれるオシャレなスタイルを楽しみにしているテンキューラーのひとりです。
TNQLの魅力のひとつである「コーデログ」機能。みなさんはどのように活用されていますでしょうか。私は毎日自撮りしてログとして残しています。

学生の頃は、毎晩テレビで天気予報を確認し、翌日着ていく服を枕元に置き、カレンダーにその日の服装を描きこんで記録したり、自分なりに工夫していました。そして、二児の母となった今は、自分の服装選びに時間をさけない日々の慌ただしさの中で、TNQLに助けてもらっている働く女性のひとりです。

TNQLには、ハレックスの気象データをご活用いただいているほか、数字だけではわかりづらい気象データを、「服装選び」というキーワードに合わせた体感表現に翻訳させていただいたアルゴリズムを組み込んでいただきました。これは、画期的なことです。私たち気象予報士が、これまでずっとできそうでできなかった2つのことを、TNQLがいっぺんに実現してくれたのです。ひとつは、気象データを「見せる」だけではなく、服装選びという目的のために「使う」ということです。もうひとつは、究極のパーソナライズで「あなたのための天気予報」を形にしてくださったことです。

天気予報は古くは軍事機密情報として閉じられた世界のものでした。それが人々の暮らしの安心&安全を守るための大切な情報として公開されるようになり、テレビや新聞などのマスメディアで広く伝えられるようになりました。しかし、スマホがこれだけ普及した現在でも、伝えられる天気予報の内容に大きな変化はありません。それは、私たち気象予報士の意識改革が、時代の流れについて行けていないことも一つの要因ではないかと思っています。

ちょっと堅いお話になりますが、気象庁では全国約1,300箇所にあるアメダスで自動観測される気象データを自動的に集めています。その気象ビッグデータを解析することから天気予報は始まります。まさに気象の現場は、40年以上前からすでにIoT化されていたのです。
ただ、この膨大な気象データの翻訳の仕方がマスメディア向けであった期間が長かったために、時代が変わりつつある今でも、別の翻訳の仕方があることに、気象予報士もなかなか気づきづらいのかもしれません。

「天気予報なんて所詮当たらないしね〜。」と言われることを、気象予報士自身が逃げ道にして、限界を作ってきたのではないかと、TNQLの誕生に携わらせていただく中で、気づかせていただきました。

気象データが様々な産業の中で、もっともっと役に立つことができるはずだと感じていた時に、TNQLがその第一歩を具現化してくれました。この場をお借りして、ルグランの皆様に深く感謝の気持ちを伝えさせてください。本当にありがとうございます。